エンジンと音4:理想のクルマの選び方


僕が前回書いた記事で、マセラティ グランクーペはもしかしたら妥協の上に選んだクルマなのでは?と思われるかもしれない。 

前回の記事:エンジンと音3:マセラティよ永遠に…!?僕がV8NAを選んだ理由

誤解が無いように、そうではない事を伝えたいと思う。

実のところ、今回の愛車は今までとは違い、一切の妥協なく選んだクルマなのだ。

検討に検討を重ねた結果だ。

自分ルールを見える化する

車を選ぶとき、諸兄らはどのように選ぶだろうか! 

僕はいつもルールを決めることから始める。

理由は車選びに失敗する事が無いからだ。

一般人であれば車選びは一生に数回のライフイベント。

一度きりの人生後悔したく無い。

話を戻して、僕の今回の車選びの「ルール(きっと皆さんそうだろう)」を紹介する。

・エンジンはV6以上(もしくはロータリー)
・官能性
・ニッチさ
・しっかり4人乗れる
・芸術を感じるボディライン
・排気バイパスバルブ付
・スポーティなクーペボディ

こうなるとだいぶ絞られそうだ。

探していると、手の届く範囲でも魅力的なクルマも多く、目移りして正直悩んだ。

比較する

検討したクルマと、選ばなかった理由は以下の通り。

・NSX(NA1):2シーター…
・911:後席狭すぎた…
・ケイマン:2シーター…
・パナメーラS:でか過ぎる、重すぎる…
・スカイライン370GT:皆乗ってる…
・フェラーリ456GT:壊れそう…
・マセラティギブリS:ターボいらんのよ…
・マセラティグラントゥーリズモ:これまたでか過ぎる重すぎる…

絞り込む

最終候補に残ったのが、以下のクルマ。

・レクサスRC-F
・RX-8
・アストンマーティンDB9
・マセラティ4200系

評価をしやすくする為にマセラティ4200系を比較の基準車にした。

基準車に対する「自分ルール」の感じ方を基準に、車種事に評価を下していった。

この4台は結構悩んだ。

RC-Fは、中古でいつでも買えそうな上、内装に官能性が無い上に、いかにも成り金(死語?)ぽくてやめた。

RX-8は、あの8500rpmまで一気に回る感覚がシビレたし、弄って乗回したら楽しそうだったが、バイパスバルブは後付けが必要だし、某所から「いわゆるスポーツカーっぽすぎる」と言われ、取り下げた。

DB9は、最後まで候補に残り独特なV12のサウンドも良かった。

まず見ないし、近所の子供らにドヤ顔できるのも大事。

試しに見に行ってみたら、「こんなにデカイのに後席が4200より狭い!」と…。

感じ方かもしれないが、やはり4人乗りと2+2は違うのだな、と理解した。

極めつけはハンドリングがあまり好みじゃない(ダル寄り)方向性で、弄れば何とかなりそうだがそこに投資が必要か?と聞かれたら、答えは「ノー」だ。

アストンはアストンらしさを感じながら乗るのかいいに決まっている!

納得する

というわけで、基準に据えたマセラティ4200系を凌駕するクルマは見つからなかったのだ。

感覚的に基準にした僕の「感性」は、実は自分にとっての理想だったのだ。

そうなると、探した意味が一見無さそうだが、逆に自分の感覚に判を押すような形になり、オーナーになってからより一層「納得」できるから不思議だ。

維持費はかかるが、この「トライデント」を所有出来る事を誇りに思っている。

文:sion(官能サウンド研究家)
編集:mushitaro

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