180SXには人を成長させる力がある


180SXの魅力はなんと言ってもパーツの流用性と豊富さと安さといじりやすさだ。(+軽い、FRという事もあって運転しやすい) 

車いじりの入門として、これ以上勉強素材として最適な車両も珍しいのではないか。

大学生の時にsionに180SXを譲ってもらって、お金がない中色々カスタムしてとても勉強になった。

この180SXは最終的にサーキットで、オーバブースト状態に気づかず走れば走るほどラップタイムが更新され、それが嬉しくフルスロットルをかましまくっていたら、ブローしてしまい、タービンを変えるお金がなく廃車業者に10万円で引き取ってもらったという顛末だ。

*sionには申し訳ないと思っている。その5年後、大黒ふ頭のパーキングで見つけた時は驚いた。オーナーに会えなかったのは残念だ。

パーツの流用性

タービンはS15の純正を装着していた。

そしてブレーキキャリパーはR33スカイラインの2ポットキャリパーを流用し、元々のフロント片押しをリアに移設していた。

それから燃料ポンプもGT-Rのものを流用していた。

しかもこれらはボルトオン。(得に加工する必要はなくそのままボルト交換だけで取り付けられるという意味)

なので中古で部品を購入し、安く取り付けていた。

こんな感じのチューニングで、富士スピードウェイで某欧州車に勝ってしまうくらいのチューニングができてしまっていた。

パーツの豊富さ

一昔前から現代に至るまで一世を風靡している180SX。

アフターマーケットパーツをラインナップしてない方がおかしいくらい、パーツが豊富だ。

選択肢には困らないはずだ。

逆に選択肢が多く、何を選んだら良いか、自分に合うパーツは何か迷ってしまうくらいだろう。

安さ

今はどうだかわからないが、当時はパーツ一つ一つの単価が安く感じた。

理由は180SXの前はZ32に乗っていて、そのパーツ価格と比べると⅔くらいでちょっとした衝撃を受けた。(今乗っているM3と比べると½くらいだ)

当時預けていたショップ(TM FACTORY)も日産系を得意としていたので工賃も安く、トータル100万もかからずほぼフルチューンできてしまった記憶がある。

さらに2リッターエンジンということもあり税金が安く、3リッターとの差額がとても大きかったこと、さらには燃費も満タン法の計測で、リッター10km以上走ったことから嬉しくなり、逆に走行が増えて燃料代が増えてしまったほどだ。笑

いじりやすさ

自分でDIYしたのは、センターコンソールの塗装、リトラクタブルライト内のOリングライト化、エアロの交換、リアの内装全剥がし、フェンダーの叩き出し、ハイカムへ交換くらいだろうか。

とにかくパーツが外しやすかった記憶がある。

車高を変えるのにホイールをよく外したりしたが、車体が1220kgと軽く、ジャッキで上げるのもそんなに苦ではなかった記憶がある。

M3に乗っている今、一度スペーサーをつける為にホイールを外した事があるが、ジャッキアップですらやたら重い上に、ホイールも重く、取り付けもナットではなくボルトなので固定がしずらく、もうやりたくないと思った。


車を自分でいじる楽しさを知り、それが仕事に活かされた

180SXに乗っていなかったら、僕はディーラー任せっきり無能男になっていて、高いお金を払い続ける事になっていたと思う。

仕事でも、プラントメンテナンスエンジニアとして、メンテナンスの勘所みたいなものを早く掴むことができ、他の社員よりもお客様に喜んでもらう事ができた。

その後、メンテナンス情報を管理するシステムの企画・開発を経験し、今は設備保全事業者向けのITコンサルタントをしている。

簡単に今の仕事の価値を言うと、メンテナンスやカスタムに無駄なお金を払っている人に、そんなに払わなくてもいいですよ、もっとコスパのいい事にお金使いましょうとアドバイスできる人になれた。 (大企業向けコンサルなのでいろんな組織のしがらみがあってすぐには聞いてはもらえないが...)

順当にキャリアップができてお給料が増えて、お金を無駄なことに使わなくなったので、手持ち資金がどんどん増えるようになった。 

今はこの資金をどんどん投資に回している。

今後はそうしてさらに増えたお金を、もっと多くの人がカーライフを満喫できる事業の開発に当てたいと考えている。

学生時代の僕からは想像できない状況だ。

すべて180SXのおかげだ。笑

参考記事:

文:mushitaro
編集:sion

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